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パーソナルアシスタンス あおぞら さんの農業

by ootsukablog, 2015年7月8日

愛媛を訪ねる機会に恵まれた。

NPO法人パーソナルアシスタンスあおぞらさんをたずねる。

26年度の小倉昌男賞の受賞もされている佐伯康人さん。佐伯さんは、重度の障がいのある三つ子を授かったことをきっかけに、プロミュージシャンから一点、障がい者支援の世界へのめりこむ。

「奇跡のリンゴ」で有名な青森の木村正則さんに直接指導を受け、有機農法による農業で障がい者就労支援に取り組み高い成果を上げた。

 

佐伯さんもニューウェーブというかニューエイジというか

福祉の世界に新しい風を吹かしている人の一人だと思う。

 

オープンしたばかりのレストラン青空ベジィ https://www.facebook.com/aozora.veggy でランチ。

野菜のプレートランチ。800円。 美味。そしてボリュームいっぱい。

こんな笑顔で接客してくれる(#^^#)

 

店内は満席でした(写真を採り損ねましたが)
ごはんをいただいたあとは

佐伯さんが、あちらこちらの、田んぼや畑を案内してくださった。

 

世の中の常識、固定観念についていろんなことを考えさせられた。

ふつうに思っていることは、実は普通のことじゃないということ。

実は、そうやらない方が、ものごとがうまくいくことってあること。

だけど、それは、意外とその世界にどっぷりとつかっているとわからなくなっちゃう。

 

田植え後の苗。

通常は、一こに複数の苗を田植えするのだそうだが、佐伯さんたちは

いっこに一株のみ。


こうやって植えてやる方が、たくましくきちんと育つのだそうだ。

 

そしてこちらは、畑の写真。

雑草をとらないでいる。

 

佐伯さんの言葉でいう「主役(作物)」と「脇役(雑草)」が一緒に生えていることで

お互いがお互いを補い合ってうまく育つと。

虫が食べるのは、農薬を使っていないからという人がいるけど

虫食いが安全というのも単なる神話。

虫が食べる程度のものを人間が食べているのであって、佐伯さんのところの野菜は虫がつかないのだとか。

 

佐伯さんたちがやっている農業。

ゆるく(佐伯さんの弁)、自然と会話しながら、作物の力を最大限に引き出していく。

人との向き合いかたの本質と同じような気がする。
作物の育ちが悪い場所。土の下のことを想像する。 なにがあるのだろう? この作物は何を訴えているのだろうと。。 想像力と感受性の世界だ。
見えているもの、聞こえているものだけで情報処理をしたら、失敗する。 ものごとの真理を表しているような気がする。 人との向き合い方、自分との向き合い方も同様。
佐伯さんたちの農業を見させてもらい、そんな学びをいただいた。

でも、もうひとつ忘れてはいけないこと。 佐伯さんは、きちんとした数字もマネジメントしている。

一反からどれくらい収穫でき、どれくらいの売上になり、どれくらいを障がい者(利用者)に払えるかといったこと。 道楽でやってるんじゃなくて、彼ら(障がい者)に、社会に役立つ環境を提供し、働く喜びを提供し、力を引き出す。 そして給料を払う。そのど真ん中で農業をやっている。
「あ、これで彼ら(障がい者)に給料払える」と思った瞬間があるとおっしゃった。

経済なき道徳はたわごと 道徳なき経済は罪。

農福連携も同様であるとおもった一日。

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