ATARIMAE SALON を開催しました。
ATARIMAE SALONとは、障害のあるご本人との交流の場。
知識や技法でなく、生身の人間である一人ひとりのお話を直接聞くことによって
障害者と働くことについて体感的に理解していただくことを目的としています。
今回のゲストは、10年来の友人である紺野大輝さん。
彼は脳性麻痺による脳原両上肢機能障害をもって生まれ、上肢下肢に障害があります。
紺野さんは、ホテルでの仕事にあこがれて50社の面接を経てホテルに就職。希望に燃えて入社したホテルで「税金対策」と言われてしまったエピソード、そして転職した今の会社での仕事の内容など赤裸々に語ってくれました。
憧れて入社したホテルで、期待されていないことのショック。どれだけショックだろうと思います。でもその紺野さんのすばらしいところは、気持ちを切り替え「裏方仕事でも会社に貢献できるように」と熱心に仕事に取り組んだこと。こういう話だと感動物語に思えるけど、
「できないことを障害のせいにしたくなかった」「できないといったら仕事を失ってしまう」というおそれもあったと。。
率直な気持ちだと思います。
社会人として経験を積んでいくなかで、
「障害によってできないこと」
「配慮してもらえるとありがたいこと」を会社に伝えることのメリットに気付かれます。
それが、紺野さんの言葉でおっしゃる「自身が障害を受容すること」。
苦手なことは配慮してもらい、得意なことで会社に貢献する。
周囲と比較するのではなく自分が貢献できることにフォーカスする。
自分の仕事を通じて全体として成果を上げていく。
この心境に至ったのだそうです。
講演すると、質問されるそうです。
「障害者の人、どんな配慮をすればいいですか?」と。
紺野さん曰く「配慮は働いてみないとわからない。実際に本人に聞いてみないとわからない。だから一緒に働いてみてほしい。聞いてみてほしい。」
参加した人事のご担当者が、口々に わが社の社員たちにも話を聞かせたい
とおっしゃっていたのが印象的でした。
またぜひともお招きしたいゲストのおひとりです。