8月30日ATARIMAEカンパニークラブのイベントのひとつ、ATARIMAE SALONを開催しました。
ATARIMAE SALONとは、
障害当事者をゲストとしてお招きし、
障害当事者ご本人からのお話を聞いたり、コミュニケーションをとる中で、
感性的に特性を学び、体感し、障害の理解や配慮を深めていただく
という趣旨です。
今回のゲストは、
都内飲食店のバックヤードで働く30代のダウン症の男性Sさん。 勤続6年目。
昨年、身体に痛みが出て、1年間の休職。
リハビリを経て見事、職場復帰をされています。
この日の設定は、
Sさんが参加者(人事のご担当者)にオリエンテーションをするというもの。
身だしなみ、あいさつ、報連相、食中毒にならないための注意なども、
頭に完璧に入っています!
「家でカキ食べちゃっても、だれも見ていないし、食べちゃえ!ってならないの?」
という質問に、
「自分がルールを破ってお店に何かあったら、大変だから食べません!」と即答。
Sさんを支援する支援機関の方からは、休職中のエピソードを話していただいた。
昨年1年間の休職中、なかなか良くならない状況が続き、
家族も支援者も半ば快復を諦め、退職を勧めたのだそう。
けど、「絶対に戻りたい!」と辛いリハビリをしている彼を見て、
みんなが復帰に向けて協力体制を敷き、復帰に至ったとのこと。
参加された方からは、
「“そのポジション任せた!”というこちらの期待がエネルギーになるのだと思った」
「身体が辛くても、絶対戻りたい!というその想いが本当にすごい! そんな風に思ってもらえるような障害者雇用ができる会社にしたい」
といったお声をいただいた。
知的障害のある人って、
「同じ作業を飽きずにずっとやっていられる」
「決められたことを忠実に守る」…よく聞きます。
その黙々と仕事をしている毎日からは、見えづらいけれど、
実は、その奥に、働くことへの責任感や会社へのロイアリティはしっかりあるんだ。
そういうことを感じられたひと時になりました。
また機会があれば、Sさんに来ていただこうと思います。