指導の課題と配慮の課題という考え方を学ぶ

by ootsukablog, 2014年11月11日

昨日から宮崎です。

宮崎に、近畿大学の向後礼子先生をお招きし、
発達障がい者の支援の在り方のご講演をいただいた。

宮崎市民文化センターは、県内の発達障がい者の支援に関係する方で満席。
問題意識も高い。

向後礼子先生とおおつかとのご縁は3年前かな。。
国の発達障害者の育成事業でご縁をいただいた。
発達障がい者の就労に特化した研究をされている数少ない研究者のお1人。

おおつかは、向後先生のご講演をきいて
発達障がい者の雇用、支援に関する「考え方の柱」のようなものを作っていただいた。

向後先生のおっしゃる
支援のポイントは
「自己理解」×「支援ニーズ」
とのこと。
すっごく納得した。

多様で、わかりにくく、軽いとか重いといったことで整理できないのが
発達障がい者の世界。
じゃあ、どうすれば~???
というおおつかのぼんやりした疑問をすっきりと洗い流してくださった。

つまり、

その方(発達障害のある方)が
自分の障害や特性について、どの程度理解、受容されているか
そして
その程度によってどの程度の「支援」が必要なのか
ということを見極める事によって見えてくるんだよということ。

障害が重い、軽い
だけが影響するのでなく
本人が理解しているかどうかが要素として入ってくる。

だから、社内のスタッフなど、周りはなんとなく、あるいは、あきらかに
発達障害の特性に気付いていても
本人が気付かず、認めていない場合もあり
そういうときの支援ってどうするの~??
というところで、みなさん悩まれるのよね。。

で、今回の学びは、

その支援っていうものをまたまた因数分解していただいた。

支援は

あるべき姿と現状のギャップ=課題が

何らかのアプローチによって改善、解決されるものを「指導(支援)の課題」
一定期間に改善せず、障害の特性によって起こっていると思われることについては
「配慮の課題」とすること。

人は、車いすの方に立って歩けと言わないように
発達障害の方にも、同じく
本人を変えるのでなく、むしろ、環境を調整していくのだよ。。とおっしゃっていただいた。

非常に納得、勉強になった。

となると。。
きちんと本人の状況と、あるべき姿(働いてもらう上でこうなっていてね)がアセスメントできていないといけないのよね。

ウチのような、企業の障がい者雇用をお手伝いする立場の力量が問われる。

でないと、発達だから。。と過剰な環境調整をしたり
あるいは、なんでこんなこともできないの?といらだちになったりする。

そう思った次第。

向後先生に深く感謝です。

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