「障害者雇用を買う」ことについて

by ootsukablog, 2014年9月11日

「サテライトオフィスの提案をもらっているんだけど。。」

最近になって
採用のご担当者から、こういう相談がまた増えてきた。

FVPにサテライトオフィスを提案されている企業の相談が増えてきたというのは
業者の営業が強化されたせいなのか。
ハローワークの指導が厳しく、なんとかしたいという事情なのだろうか。。。

障害者雇用の世界でいう「サテライトオフィス」というのは
世の中的なサテライトオフィスではない。

障害者雇用の代行を行う形で
人材系のビジネスを行う企業がオフィスを構え
契約した企業と雇用契約を結んだ障害者のマネジメントを業者が一切請け負うという仕組み。
その「オフィス」が「農園」となっている場合もある。
語弊がある言い方だが、いわゆる丸投げの障害者雇用。

契約すれば、障害者雇用があっという間に成立(?)する。
その後、一定の手数料を払い、管理してもらい続ける。
業者にすべてお任せの形で、法律上の障害者雇用義務が果たされるというわけです。

画期的!
と考えるご担当者の方もいるかもしれない。。

でも、あらためて考えてみてほしい。
よその会社の人からの指示命令に従うことのできる人は
派遣業の免許のある会社から派遣された人のみであるはず。

業務指示は、御社の社員様から。。
我々(サテライトオフィスの業者)は体調やメンタル面での相談やアドバイスを。。
なんてことをおっしゃる。

業者の方々は、この仕組みが
法令上、グレーであることは重々承知だから
上記のようなトークをおっしゃるのだと思う。

クロじゃないならいいじゃないか
とおっしゃる、超合理主義のご担当者の方にも知っておいてほしい。

サテライトオフィスの契約をしたものの、
しばらくして、
あちら(業者)の体制が変わり、
きちんとフォローしてもらえない。

かといって、本社から離れた場所なので、自分たちでフォローもできない。
もちろん社内にノウハウもないし。。
解雇するわけにもいかないし。。
えらくコストがかかる。

ハローワークや制度をきちんと活用し
公的支援機関と連携をし
しかるべき手順で採用していけば
かならず、障害者雇用というのは成就する。

急がばまわれ
である。

手っ取り早く障害者雇用をお金で買うと、
あとあとになって後悔することになる。

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