「精神障害者の就労支援、長年統合失調症の方を支援してきたのだ、そこにアスペルガーの人を受け入れた。全然今までのやり方が通用しなくて困っている。統合失調症の人も体調を崩すし、アスペルガーの人も不安定になるし」
とある就労支援事業所の所長さんの談。
企業の方にとって、びっくりされるかもしれない。
プロの就労支援機関の方が、精神障害の方の支援で悩んでおられる。
そりゃそうだ。
統合失調症の方に向けたストレスマネジメント(無理しないで徐々に)、服薬管理を中心とした支援と
発達障害の方に向けた、事実情報によるコミュニケーション、自己理解を中心とした支援では、
全くアプローチが違うからね。
精神障害者保健福祉手帳がカバーする範囲は実に幅広い。
身体障害者でなく、知的障害者でなく、の概念なので。
なので、精神障害者の就労支援を看板にあげている支援機関であっても、ノウハウの蓄積が十分でなくてあたりまえなのだ。
この事業所は、どういう特性の障害者の就労支援を得意としているか
逆に苦手なのはどうい分野か。
企業はそういうことを予め知っておいて支援機関と付き合った方が、うまく行くと思う。
遠慮しないで聞けば、答えてくれると思う。
どの分野でも大丈夫ですという支援事業所は、そんなに数多くないと思った方がよい。
もし、大丈夫だと言われたら少し注意してかかりましょ。
パスタと日本そば一緒に出しているレストランの味がそういうレベルなのと同じ。
障害者就業・生活支援センターも同様。その運営母体までさかのぼっていくと、得意分野がわかったりしますので。
あ、また話がそれましたね。
要は、昨今、応募する精神障害者の特性は、ことほど左様、実に多様なのだと言いたかったわけです。