障害者雇用状況報告書は「6月1日現在」で記入する。
今年もその6月1日が過ぎていった。
今年からは、常用労働者換算50名以上の企業が
障害者雇用状況報告書の提出義務を負っている。
経済センサスのデータでは15万9千社が該当している。
法定雇用率に達していない企業のご担当者、
報告書で眺める不足人数についてどのようにとらえていらっしゃるのだろう。
法律で雇わなければいけないのは知っているけど…ウチだけじゃないから。
罰金払ってるから(本当は罰金じゃないし、お金払っても義務は免除してもらえないのだが)。
指導対象とならない程度に…。
ユニクロの柳井社長はこうおっしゃっている。
「企業というのは社会的存在だ。
ものを買ってもらったり、作らせてもらったりして、存在している。
社会的に認められない企業は生き残っていけない。社会に障がいを持った方がいるのだから、
雇用の機会を提供することは、企業の義務だと思う。」
コンプライアンスの本来の意味は、『あるべき姿にしたがう、ならう』ということだそう。
つまり法律だから雇用率を何とかすることではなく、
企業の本来の「あるべき姿にしたがう義務」を果たすという意味。
この考え方のもとに雇用を進めていくとなると、単なる人事の課題ではない。
トップマネジメントレベルのテーマになってくる。
障害者の雇用を飛躍的に拡大するためには、人事のご担当者への情報だけでなく、
経営者の方にも響くメッセージをお届けしなければならない。
6月1日。
世の経営者に届く「本来のコンプライアンス」を知ってもらうための
大きな大きなイベントをやれないだろうか。