おおつかが尊敬する女性の1人、社会福祉法人棕櫚亭(しゅろってい)の天野聖子さん。
長きにわたり精神障害のある方の就労支援に尽力され、今日の精神障がい者就労を作り上げられた方のおひとりであります。
法人の設立30周年と天野さんの理事長退任のイベントに、光栄にもお招きを受けた。
「天野聖子最終講演」と名付けられた天野さんの講話の時間では、棕櫚亭の設立に大きな影響を与える。天野さんの20代だったころの精神病院、精神疾患を抱えた方の様子も伺った。
自身の頭を整理し、忘れないために書いておきます。
家族からも「死んだものとして」扱われる。病院でも悲惨な扱いを受けていることへのショックや憤りを感じられた当時の天野さん。
何十年も入院している患者さんを退院させてあげても、元気になるばかりか、どんどん消耗され、自殺をなさってしまう方に遭遇する。
精神障がい者の居場所などなかった当時。地域社会を変えよう。地域の中に精神障害の人の居場所を作ろう。そう思って「作業所」を作った。
病院から退院してきた人たちはそれなりに喜んでくれた。でもよくよく考えてみれば、居場所っていうだけじゃ、地域の中の病院のようなものじゃないか。
そう思った天野さん。
「出口=希望」がなければならない。そう思って就労支援を始めたそうだ。
そうやって30年。
来年4月。
精神障がい者の雇用が実質義務化となる。
パーティは大人っぽくて、おしゃれで、楽しいものだった。
就労支援の分野で活躍されている多くの方々との再会の機会にもなり、とても有意義だった。